すっごい仕事が出来る人に遭遇した話
公開日:
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最終更新日:2013/03/14
仕事
こないだ一緒に仕事した取引先の人で、すっごい仕事できる人に遭遇しましたのでそのお話。
なんか優秀すぎて見習う気すら起きない感じでした。ダメだけど。
仮にその人をMさんとします。
Mさんは、元々業界では中堅くらいの会社で働いていました。
※といってもうちよりも全然大きいですが。
そこから、誰もが聞いたことのある業界最大手の会社に、転職しています。
ヘッドハンティングなのか自分から転職なのかは知りませんが、いずれにしても前の中堅企業の時は当然優秀だったからこういう経歴になったのは想像できます。
で、そんなMさんの会社と比較的大きな案件(相手が大きな会社なので当たり前笑)で取引することになりました。
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まず、一番最初にこの人違うと思ったのが実際の現場をとにかく良く知っているということです。
ボクの偏見かもしれないですけど、大きな会社の人なんかは、はっきり言って現場を知りません。
それ自体は仕方ない部分ではあります。全体の統括をする人間は絶対に必要で、そういった役回りはプロジェクトの頂点、すなわち一番大きい会社の人です。
ただ、そうなってくると細かな現場のことや、実際問題どういったことが問題になりやすいかなどの掌握が難しくなってきます。
更に、下請けの会社はみんなおべんちゃらするので、自分のミスを実際の現場で指摘されにくいので、なかなかケーススタディができません。
でも、その点Mさんは前にいた会社の経験からなのか、そういったこともかなり熟知しています。
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そして、一番驚いたのが、自分の知らないことや、詳しくないところは平気で「そのへんは高橋さんのほうが詳しいでしょうからこの部分さえ守ってくれれば原則お任せします」ってことが言えることです。
そのあたりの判断がうまくできていれば多少現場を知らなかったり、細部に詳しくなくてもうまくディレクションができます。
で、なんでこんなことが言えるってことに驚くの?と思うかもしれませんが、これが言える人って意外に少ないんです。
特に大きな会社の人ってやっぱり傾向としてプライドが高い。
知識が乏しいな。って人にボクが詳しく説明をしていると「そんなことは知ってます怒」って怒り出す人もしばしばいます。
その点、Mさんはそんなチンケなプライドよりも、仕事の一部分でも任せてもらえる楽さ、やりやすさを前の会社で実感していたから、より仕事のやりやすさを重視してスッとそんな言葉が自然に出るのかもしれません。
たいして詳しくもない人からのちゃちゃ入れほどめんどくさくて、無駄なものはありません。
プライドなのか自分の知らない所でことが進むのが許せないって感じの人が上にいると、扱いがめんどくさいです。
そういう人に情報を投げると、知識も無いくせに偉そうなことだけを言います。
かと言ってやっぱり知識がない分、代替案も奇想天外です。
それに振り回されても、結局実現不可能だったりしますので、元の木阿弥です。
凄い無駄な時間とお金をかけることになりますが、その困ったちゃんは永遠に何が原因かを理解できません。
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さらにそれに付随して、重要な事とそうでない部分の取捨選択がMさんは絶妙です。
さっきの「そのへんは高橋さんのほうが詳しいでしょうからこの部分さえ守ってくれれば原則お任せします」の「この部分さえ守ってくれれば」というところがキーです。
大勢に影響しないようなある意味「どうでもよいところ」は、実際にやる人間のやりやすいようにやらす方が圧倒的にトラブルは少ないです。
そのかわり、先の「この部分さえ」の部分は徹底的に詰めます。ここをおろそかにすると、トラブルになることが多いからです。
反対にダメな人は、「どうでもよいところ」も徹底的に詰めて、とにかく無駄が多くなってしまいます。
「そんなこと絶対にその場の状況で変わるよ涙」みたいなことも決めることを強要されたり、場合によっては「こんなもん絶対に役にたたないよ」って感じの項目リストを作らされたり大変です。
さらに、決める必要すら無い様なことも決めないと先に進まないことも多くあります。
さっきのプライドというか、「俺仕事できますから!」的な人はこういう所が本当に多いです。
ただ、それ自体はまあうちからみたらお客さんなので、どうしてもと言われればやらないことも無いのですが、逆にそのことに躍起になって大勢に影響する大事な部分が完全に抜け落ちてたりします。
ただし、この重要な事とそうでない部分の取捨選択というのは本当に難しいです。
よく「相手の気持になって考えろ」とか「実際の場面を想像して考えればわかるじゃないか!想像力がないやつはダメだ」とか怒られますが、想像力があればトラブルは防げるなんていうのはウソです。
やってみないとわからないことが沢山ありますし、世の中大半です。
学園祭の実行委員や結婚式の二次会の幹事などをやった人で、予定通り完璧に行ったなんてことは無いんじゃないでしょうか?
むしろあんなに事前に打ち合わせや話し合いをしたのに。。。ってことが当然多数です。
その失敗を踏まえて、「こういうところをもっとしっかりと決めておかないとダメだね」とか反対に「これについては決めた所でどうせ当日の状況で全然変わるんだからここは流動的に動けるようにしよう」などとなり、2回目3回目の方がトラブルが少なくなるというのが普通です。
もちろん想像力を働かして事前にいろんなケースを想定することは大事ですが所詮限界があります。
事前にあらゆることを想像してトラブルを未然に防ぐことがベストですが、実際に起ったトラブルから多くの発見をしてトラブルの回避策を導き出せる方が実際の場面ではほとんどでそうやって知識経験を増やしていきます。。
上手に餅の絵を描く練習よりも、とにかく餅を作ってみて、次回もっと上手に餅を作れるようになったほうがいいです。
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そして、準備段階を経て、実際の場面でもMさんはやはりボクが思うのと同じようにみんなに頼られています。
立場や役職的なものですが、あらゆる支持がMさんに集まり、それをこなしていきます。
こなし方も的確で、やはりここでもどうでもいいような部分と重要な部分の住み分けができています。
所詮人間の処理できる量なんて限られています。それをあれもこれもしているから結局全部ダメになります。
自分が口出ししても意味のないところは適当に放置して適度に進捗状況を確認する程度で良い。
ボクもその日はほとんど話しませんでした。
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そして、Mさんを凄いと思う最後の理由は、一般的な「感覚」があるということです。
これについては、ブロガーのちきりんさんのこの記事を引用させていただきます。
将来有望な若者の将来価値を毀損する、大きなワナ
詳しくは読んでいただくとわかるかと思います。
要約すると、
・大企業は仕事のやり方が独特で威張っていて、世界常識とかけ離れている
・スピード感がなくて、仕事もしない役職だけのひとがいる
そんな感じで世界からそっぽ向かれてるんだけど、その大企業に若者はみんなこぞって入ろうとする。
自分のスタイルや仕事の常識・考え方の形成に凄い重要な、「働き初めて最初の5年間」とかを、そんな変な常識を刷り込まれてしまうのは、将来有望な若者の将来価値を毀損しちゃうよって話です。
これ凄いよくわかります。(ボクみたいなもんが言ったら嫉妬みたいで嫌だけど)
ボクの体験でも、
・契約も結んでいるのに平気で「うちの会社ではこういうのは認められないからやっぱり無しで」なんて言ったり。
・支払期限を遅れてて連絡すると「経理漏れてたみたいなんで来月になります」って謝りもしない。
・「この金額で予算決まってるからそれで見積書明日までに作ってください」なんて真顔だったり。
まあ変な人達です。
大きな会社にいると自分まで偉くなった、と錯覚してしまう人は不幸なことだなと、逆に悲しくなったりします。
Mさんは逆にこういう変な人達を前の会社で相手にしてきたので、すごく気持ちが分かっています。
自分の会社が大きいが故の煩わしさを自嘲気味に、こっちが恐縮するくらい謝ります。
しっかりと「自分の会社に非がある」ときはそれを認め、最大限こちらのために動こうとしてくれます。
「自分に非がある」ではなく「自分の会社に非がある」というのがポイントです。
さっきの支払期限を遅れた件も、「自分が請求書を経理にあげるのを忘れたのか」「経理が処理を忘れたのか」実際はどっちかわかりません。
でも、それは取引先には関係ありません。
自分が取引先と連絡をとっている以上、会社に非があるのであれば(たとえ自分に非がなくても)会社を代表して謝るべきです。
このあたりが組織が大きくなると麻痺って来るのだと思います。
このブログを読んだ時、Mさんのことがピンときました。
いろいろMさんの凄いと思ったことを考えていると、「仕事の常識・考え方の形成に凄い重要な」時期に「変な常識を刷り込まれず」にいたからあることなんだなって思います。
こういうことを「三つ子の魂100まで」らしいので、社会人3年目くらいまでに一度考えたほうが良いのかもしれませんね。
だから若者は3年で会社を辞めるのかも。ちきりんさんの言うとおりやっぱ若者超優秀じゃん!
※ボクこれ読んでないので内容知らないけど笑
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