【大阪都構想】否決されちゃった。柳本顕幹事長って強いと思う。
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政治
目次
「大阪都構想」の賛否を問う住民投票、反対多数で否決
いわゆる「大阪都構想」の賛否を問う住民投票が否決ということで。
大阪都構想 反対多数が確実に 橋下氏、政界引退も…「維新」に大打撃
さらに、兼ねてから公言していました橋下徹市長も、任期満了時に完全に政界引退を正式に発表しました。
<大阪都構想>否決…橋下氏「政界引退」市長任期後に
最終的な投票率も66.83%と直近で最も盛り上がった大阪の選挙のいわゆる「ダブル市長選」よりも高い数値が出ております。
投票率は66.83%=「大阪都構想」の住民投票
さらに、期日前投票だけでも約17%という異例の投票率でその関心の高さが伺えます。
大阪都構想 期日前投票「36万人」有権者の17%、“大阪ダブル選”超え、投票率も上昇か
最終的な結果としては、
- 反対50.4%
- 賛成49.6%
と、票数的にも反対70万5585票、賛成69万4844票と、わずか10,741票差っていう、めちゃくちゃ接戦だったわけです。
大阪 住民投票開票結果
TVとPCとスマホ(twitter等)にかじりついて見てたボク
ボクの住む愛知県ではあまり放送がなく。
ニコ生で流れるメッセージを見ながら、twitterで「大阪都構想」のタイムラインを追って、確認する限り唯一愛知でも放送されていたNHKに釘付けでした。
出口調査の結果として「賛成51・7%、反対48・3%」という速報が投票締め切りの20:00に飛びましたが、その僅差ぶりにはっきり行って情勢はわからない状況でした。
出口調査は「賛成51・7%」…せめぎ合う賛否、最終盤に賛成派追い上げ
接戦のなか、やはりネット上ではデマや嘘も多いので、色々と総合的に判断していく必要がありますが、自身の中で、
- 期日前投票では反対票が優勢
- 期日前投票の開票は終盤に行われる?
などの情報を元にして。
期日前投票の投票率が約17%ということで、開票率80%超えたあたり(残りの開票の多くは期日前投票)の段階で。
2万から3万票賛成がリードしていないと差されるかな、という判断で開票結果の数字を追っていました。
※まあ結果が出る前の個人的な予想だもんで、ホントか嘘かはまあ後で検証すればよいかな(笑)
※期日前投票の賛否比率はいろんな情報を元に勝手に自分で算出
途中までは賛成が反対をリードし、「行けるかな?」と思うも中々1万票以上差が開かない状況をみて「やっぱダメかも」とヤキモキする中。
開票率が80%を超えた段階で、賛成のリードが依然1万票前後の差のまんま、というあたりで。
こりゃ負けたわ
と思ったまさにその瞬間に、NHKのニュース速報を知らせる警告音が鳴ると同時に
「反対確実」
のテロップが、画面に表示されこれ終戦と相成りました。
このあたりの「行けるかな?」「やっぱダメかも」「こりゃ負けたわ」などの表現で分かる通り、ボクは賛成支持の立場でした。はい(;_;)
結果の分析はいろいろあるけど触れられていない点
色々と今回の結果の分析が行われており、まあどれも一理あるなあ?これはちょっと飛躍しすぎでは?
などと好き勝手思っているわけですが。
敢えてリンクは貼りませんが、
- 世代間や男女間、政党別など有権者のカテゴリ別の賛成反対の比率に着目した分析
- 橋下市長の信任投票と化して、彼個人の好き嫌い論
- 4年の任期中に実現のため時期尚早的なタイミング論
- 反対派の不安を煽るネガティブキャンペーンの加熱
- 賛成派のメリットばかりを過剰に伝える方法論への反発
- メディアの不平等な報道姿勢
- 制度そもそもの欠陥の指摘
など様々ですので、ご興味あればぐぐってみてはどうでしょうか?
そんな中、あまり触れられていない内容(触れられていないので点で的外れかもですが)反都構想(反橋下)の急先鋒として。
この告示後はもちろん、告示前から度々メディアに登場してきました、自民党大阪市議団の柳本顕幹事長の功績(賛成支持のボクとしては功罪(笑))が大きかったなと勝手に思うわけです。
反都構想(反橋下)の急先鋒自民党大阪市議団「柳本顕幹事長」とは?
柳本顕幹事長のプロフィールを見ますと、
S49 (1974): 大阪市西成区生まれ
H1 (1989): 大教大附属平野小学校・中学校を経て
大阪教育大学教育学部附属高等学校平野校舎 入学
H5 (1993): 京都大学 法学部 入学
H9 (1997): 関西電力株式会社 入社
H11 (1999): 岸和田営業所、和歌山支店、本店を経て
平成11年の選挙後 退社
当時 大阪市会議員 柳本 豊(父)の急逝に伴う
補欠選挙に出馬。25歳最年少で初当選。
交通水道委員を経て
H13 (2001): 文教経済副委員長・大都市税財政特別委員
H14 (2002): 民生保健委員・大都市制度特別調査副委員長
自民党大阪府連 青年局 青年部長
H15 (2003): 文教経済委員長
H17 (2005): 自民党大阪府連 青年局 学生部会長
H19 (2007): 自民党大阪府連 広報委員長
H20 (2008): 自民党・市民クラブ市会議員団 政調会長
H22 (2010): 大阪市会運営理事
自民党大阪府連青年局長
H23 (2011): 自民党大阪市会議員団 副幹事長
財政総務委員
大都市・税財政制度特別委員
H25 (2013)
~現在 : 自民党大阪市会議員団 幹事長
京大法学部から関電を経由して、父親の地盤を引き継いで最年少で当選後数多くの役職を務め現在は幹事長という重要ポストについています。
彼個人がどういう政治家でどういう実績があるか?についてはそれこそ公式サイトやブログを見ていただくとして。
あくまでボクの所感ということですげー自分勝手に書かせていただくことお許し下さい。。。
都構想反対となったことの柳本顕幹事長の功績
柳本幹事長を最初に見たのはかなり前で、いつ頃か定かではありませんが、TVの公開討論番組だったと記憶しています。
ボク個人はこの「大阪都構想」には非常に大きな関心を兼ねてから持っていました。
関連の地上波の放送は、自宅のHDDに自動で録画されていくのでほぼ見逃さず見てますし、大阪ローカルの番組などもYouTubeで可能な限りチェックしていました。
※ちなみにTV番組の違法なアップロードを閲覧するのは法的に色々見解がありますが、文化庁によるとセーフとの見解が出ています。ただし、今後の法改正などもありますので、そのあたりの動向はチェックしていく必要があるでしょう。
また大阪維新の会公式YouTubeチャンネルも殆どをチェックしていました。
で、その何処かで橋下徹市長と柳本顕幹事長が例によって大阪都構想がらみで、討論番組で喧々諤々していたわけです。
で、ボク個人からみて、それなりに渡り合っているなあ、というのが率直な印象でした。
もちろん、ボク個人は賛成派の意見を支持していますので、柳本顕幹事長の主張よりも橋下徹市長の主張のほうに共感を得ています。
ただし、それ以前にボクの所感ですが(くどい(笑))そもそも橋下徹市長とディベートで渡り合っていると思えるような反対の立場の人間が稀有に感じていました。
YouTubeでも橋下徹 論破が検索候補に出てくるくらい。
さらに「ストレス解消にどうぞ(笑)」なんて動画のコメントにもつくように、理路整然と相手を論破していく、その軽快な彼のディベート力はある意味で反対派の人間も一定の評価をするほどです。
もちろんそれが反対派から言わせれば、「催眠商法」「ハシズム」「ハシモトリック」などと批判される所以でもアルのですが。
そんななかで、柳本顕幹事長の橋下市長への相対し方は、他の反対派が橋下市長へ、有効な反論をできず敗れ去っていく(ボクから見てね)のに対して、引けをとらないように思います。
誤解のないように(余計誤解するかも(笑))、ボクはあくまでも自分の意見としては橋下市長、しいては大阪都構想には賛成で成立したほうが良いと思っています。
柳本顕幹事長の主張に関しては、自分の意見とは反しています。
ただそれでも、彼の反対論は他の反対論者よりも、レベルひとつ抜けているなあと感じたのです。
告示後の何かの番組でお互いを尊敬しているという前フリに
柳本「橋下さんはTVのプロですから敵いませんよ」
橋下「何をおっしゃいます。柳本さんは政治のプロですから」
という皮肉たっぷりのこの発言が実に印象的です(笑)
橋下市長のディベート力プレゼン力の凄さ
橋下市長がディベートで類まれな強さを発揮するその所以としてあげられるのが、その絶対的な知識量です。
記者とのやりとりに代表されるように、記者の質問に対しての反論には必ず数字的に表現出来るものについてはその数字を添えて反論します。
また弁護士であるため、当然法律知識も豊富です。
それらを決して知識のあるだけの頭でっかちではなく、しっかりと状況に応じて展開します。
膨大な知識というストック、頭の回転の早さ応用力というフローという二本柱で他の追随を許さない。
もちろん、ボク以外にも多くの彼の支持者はそういった部分ももちろんそうですが彼のビジョンや信念、更には決断力実行力に共感している部分が大きいと思います。
ただ、やはり政治家である以上、国民住民を説得できる能力、意見の対立が出た際には反対の意見よりも自身の意見のほうが優れていることをプレゼンできる能力があってこそ。
はじめて、自身の政策が実行できると言えます。
そういった意味で、橋下市長が引退会見で語ったように、これまで数多くの受難、多くの抵抗勢力を跳ね返して多くの支持を受けて実行できて来たと言えます。
都構想の住民投票の結果を受けて記者会見文字起こし:【会見速報】維新の会・橋下代表が政界引退「任期が終わったら弁護士やります」
最高の好敵手となった柳本顕幹事長
で、柳本顕幹事長です。
賛成派のほうからは、彼の反論には根拠が無い、具体的な対案がない、さらに過激に言えば、既得権を守りたいだけ、デマ、不安をあおっているだけ。
などの意見は当然出ます。賛成派であるボク個人もそれに近い感情を持ちました。
でもね。彼の立ち振舞や論理の組み立て方には一定の説得力がありました。
多くの反対票を投じた有権者にはそのように写ったのではないかと感じました。
橋下市長から言わせれば、彼の「総合区」という方法論は対案とは言えない、それで解決するならもう既に解決している。というのはボクも同意見です。
ただ、反対か賛成か迷ういわゆる浮動票でなおかつ反対側に傾きかけている層にはとっては。
橋下市長と対等にやりあい、なおかつこれまで橋下市長に論破されてきた、最後は感情的に橋下憎しが透けて見えるような非生産的な論調を繰り返すでなく。
しっかりと根拠と数字を示しながら反論できた柳本顕幹事長の功績はでかかったんじゃないかな?という主観たっぷりの分析です。
付け加えるならやはり賛成派の多くは彼には否定的ではあるでしょう。
不安なをあおっているだけで、反対のための反対意見、既得権を守っているだけ。
公明党はまだしも、共産党や民主党の辻元清美氏までも共闘でなんて、ってこともかなりちょっと。。。て感じ。
ボクもそれはある部分で感じます。
ただね、良くも悪くもそういったものにやはり負けてしまったんですよね。
繰り返し橋下市長は(ボクの評価では)本当に素晴らしい政治家でした。
ただそれを持ってしてでも、大改革ってのは実に難しいし一筋縄ではいかない。
本当に難しいです。
これからの政局というかなんとやら
ボクは国政については自民党を概ね支持しています。
当然全ての意見について賛成ということは当然無いのは前提で。
しかし、ボク含め多くの国民は橋下市長言われる第三極の必要性も感じています。
更に若い政治家や組織に縛られない改革が断行できる政治家。
橋下市長いわくの変化を望むときの「ワンポイントリリーフ」も。
民主党が政権を取って、贔屓目に見ても成功とは言いがたい結果になりました。
この罪はとかく外交や安全保障の面では、万死に値するなんて考えも有るでしょう。
ただね、このことで国民が安全保障や外交に関する考え方に変化が芽生えたことは事実としてあると思います。
政治の質は国民の質と言われるように。
当時の民主党政権のように多くの国民は埋蔵金があると信じ、外交面でもハト派(寄り)の政策を支持し、経済政策も民主党に共感して民主党に託しました。
ただ、鳩山元首相いわくの抑止力の大切さ、既得権を壊す大変さ、経済政策の難しさを学びました。
その後の国民の支持の多くは、安倍政権のようなタカ派(寄り)でアベノミクスに移りました。
これが良いか悪いかはわかりません。
もちろん唯一の解ではないでしょう。
こういった単純に左右と表現出来ませんが、いわゆる揺り戻しを繰り返してよりバージョンアップされた考えを持っていくことを望むと同時に最強でずるい逃げ言葉。
自戒を込めて。
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