自分の仕事を無断で中国に“アウトソーシング”していた従業員は優秀なのか馬鹿なのか?
自分の仕事を無断で中国に“アウトソーシング”していた従業員
こんな記事です。はい。
会社で最優秀と見なされていたソフトウェア開発担当者が、実は自分の仕事を中国企業に丸投げしていたことが、VPNのログ調査で発覚した──。
(中略)
米国のある重要インフラ企業に勤めていたこの開発者──Verizonは仮にボブとしている──は長年にわたって、自分の仕事を中国瀋陽市にあるコンサルティング企業に低価格でアウトソーシングし、自分は毎日会社に出勤して動画閲覧やFacebookで時間をつぶしていた。
皮肉なことに、ボブの人事評価は非常に高く、この会社の最優秀開発者として10万ドル以上の年俸を得ていた。
(中略)
ボブの作業履歴を調べたところ、上記のような時間つぶしの履歴とともに中国のコンサルティング企業からの多数の請求書(PDF)が見つかった。中国の企業はVPNにログインするために、ボブがFedExで送付した認証デバイスを使っていたという。
この記事を見て、いろいろな意見がありますね。。。
2ちゃんまとめなんかでは、情報漏洩がひとつ争点で、
10:名刺は切らしておりまして[]:2013/01/17(木) 14:22:56.28 ID:UyHVOotp
賢いのかバカなのか悩む事案www
12:名刺は切らしておりまして[sage]:2013/01/17(木) 14:24:36.15 ID:5Ro3LDi+
>>10
間違いなく後者だろww
依頼者(バカ社員)が有能だったのか、
開発者(社?)が優秀だったのかw
17:名刺は切らしておりまして[]:2013/01/17(木) 14:31:15.54 ID:6948HOhy
こいつは馬鹿すぎ。
社内情報を社外に漏らす時点でアウトです。
といった具合に情報漏洩を社内機密といった観点ではやはり看過できないというのはままわかり得ますが、一方
20:名刺は切らしておりまして[]:2013/01/17(木) 14:34:31.37 ID:UyHVOotp
>>12
しかしちょっと待って欲しい、自分の仕事をアウトソーシングするという発想とそのシステムを構築出来るボブの統率力は並大抵のものでは無いww
つまりボブは賢いww
そしてボブがアウトソーシングした様々な仕事をそつなくこなす中国の会社もやはり秀でた能力があるのではないだろうか?ww
つまりどちらも馬鹿ではない可能性があるww
まあ俺ならボブはクビにするけどな。アメリカなら損害賠償も請求するかな。
39:名刺は切らしておりまして[]:2013/01/17(木) 15:40:57.98 ID:t/G7InD2
>>20
開発者としては???だけど
中国向けのアウトソーシングの仲介・コンサルタント、教育プログラムを作ってノウハウ伝授とかいろいろできそう
中国企業とのコミュニケーションの取り方や注意点なんかも経験で語れるだろうし
幅広い人脈があれば独立しても食っていける
41:名刺は切らしておりまして[sage]:2013/01/17(木) 15:54:45.83 ID:dtdsYJLu
ボブ、やるなーw
といった具合に、行為の善悪とは別に発想や行為そのものを肯定的な捉え方をする著名な方でも結構いたりします。
弊社に欲しい逸材 RT @tommy_nezy: ワロタw 開発マネージャとかこいつに任せろよw / 自分の仕事を無断で中国に“アウトソーシング”していた従業員 itmedia.co.jp/news/articles/…— やまもといちろうさん (@kirik) 1月 17, 2013
吹いた。けど、ワークシフト的な時代を感じさせる話(ワークシフト読んでないけどイメージ):自分の仕事を無断で中国に“アウトソーシング”していた従業員──Verizonが事例として紹介 – ITmedia ニュース itmedia.co.jp/news/articles/…— ゆかたんさん (@yukatan) 1月 17, 2013
まあ、色々と意見があっていいのですが、一つ重要なことに、今回の件、
◆発想が素晴らしい、今風!斬新!
◆今後の仕事の在り方、ワークシフト
などの肯定論にやはり企業としてのセキュリティ伝伝という論理展開ですが。。。
一部言及している方もいる通り、違う側面で「外注に投げる」という作業が決して誰でも出来る簡単な事では無い、ということです。
時に「外注丸投げ」などと揶揄されるように、楽をしているイメージも強いでしょう?
いわゆる大企業から子会社や関連会社への外注という枠組みでは、その子会社の仕組みから技術力ノウハウなど、完璧に把握出来ていたりします。
どういった仕事はどの会社に投げれば良いかわかっているし、ツーカーで仕事が出来る部分も大きいので楽です。
更に、ある程度の力関係が構築されているなら、要望に関してもある程度の無理は聞いてくれます。
「売上の八割がトヨタ関連」みたいなところは多いでしょうから、中々逆らえません。
※僕みたいな非大企業の人間にはわからない大企業の苦労や大変さはあるでしょうが。。。
こういったイメージがある分、外注する行為が少し軽んじられているのが、根底にあるような気がします。
そんな一方、IT系やソフトウェアなどの開発系であれば技術も日進月歩で日々めまぐるしく変わっていくし、それと同時に企業の新陳代謝も早いです。
スキルや知識で劣っている企業はすぐに淘汰されてしまいます。それと同時に優秀で優れた企業はどんどん頭角を現してきます。
そうした中、昔からの慣れ合いで外注をしていたりすると、遅れた技術を相場とかけ離れた価格で買ってしまっていたりします。
更に、そのことに一切気づかず、いつの間にか自分自身も市場から取り残されてしまって道連れということが起きます。
それゆえに外注先を選ぶということが、外注をする側にも必要なスキルとなってきます。
そして、それ以上に重要な、どう外注先を使うか?ということがあります。
バカだと思っていた人を見直す瞬間という記事でも書きましたが、外注への仕事の依頼の仕方で、成果物は大きく異なってきます。
うちの会社でも、同じ感覚で同じように仕事を外注しても、全く成果物が変わってきます。
一応、外注する際のガイドラインのようなフォーマットを、しっかりと作り、更に外注に出すときは、自分でやるくらい(もしくはそれ以上)に神経を注いで、というぐらい精査・検討します。
それでも、やはり外注を出す人間のスキルで成果物が変わってきてしまうのが現実です。
この仕事の目的や、最終目標が何なのか?を外注先に説明して、そういったクリエイティブな部分も求めている場合、、、
コンサル料や企画立案に近い部分の費用も考えて、
「この業者はここまで行なっていくら」
「この業者はこの部分までだからいくら」
といった具合の、単なる見積書を並べるだけではない相見積が必要だったり。
サイトのリニューアルなどで、適当に外注していると、すごくかっこいいサイトは仕上がるけど、結局ユーザーには使いにくく(わかりにくく)売上の上がらないサイトになってしまいます。
これは、外注先のスキル不足に原因を求めてしまいがちですが、多くの場合外注元に原因があったりします。
ウェブ制作会社はサイト作成はプロですが、すべての業界に精通しているわけではありませんので、良いサイトを作れてもその業界で(商売的に)ベストのサイトを作れるかは別問題です。
確かに、サイトからの収益の部分もコンサル的に行なっていたりする場合も多いですが、、、
やはり最終的には依頼者(外注元)からの情報が不十分であれば、機能的に発揮されないですし、価格だけで外注先を決めていたりすると、それ相応の結果だったりします。
逆に、かなり深いところまでは自社でできていて、純粋に一部分だけ、もうほとんど誰がやっても同じ仕事の場合は、
「見積書を並べる」
という作業に徹底しないと、いらないものまで買わされるということもあります。
このあたりの判断含め、やはり外注を出す(外注先の選定含め)人間に大きく依存します。
今回のボブさんは、自分がやるべき仕事を中国の企業に外注して、更に付加価値の高い成果物を生み出さなければなりません。
これは自社に来た依頼の一部分(ボブはほぼすべてですが)を外注先に依頼するという、まさに「ザ・お仕事」です。
限られた予算(自分の給料の中からなので笑)の中で、外注先を探すと、当然自国よりも人件費の安い国を選んだりしなければなりません。
中国であれば英語がベースなので全く言語が通じないわけではありませんが、それでもコミュニケーションは取りづらいです。
文化も商習慣も違うので、中国など低コストの国への外注が一般化してきているとはいえ、発注の仕方は通常よりも難しかったりします。
そんな中、本案件の概要や最終的な目標、それらを明確に伝えて、納期管理はもちろん、クオリティも社内で高い評価を得るほどに仕上げています。
これは相当なマネジメント力というツキナミな言葉で表現できないくらいあらゆるスキル素養があると思います。
それを踏まえて今回のこの記事は、仮にネタだとしても今後の仕事のあり方を、すごく示唆的に示している事例だと思います。
で、最近思うのですが、今後は外注先が完全に下請けでない、という概念が強くなりつつあると考えています。
先程の「売上の八割がトヨタ関連」みたいなことが、大企業神話も揺らぐ中リスクヘッジで、より幅広いところから仕事を受けること、新規顧客の獲得が特に中小零細企業には必要条件になりつつあり(既になってきて)ます。
そうした場合、外注元が「仕事をあげているんだ」という意識のまま、無理な価格だったり、約束事を平気で反故にしていたりすると、外注先に簡単にソッポを向かれたりします。
技術のある外注先は、いろいろなところから仕事の依頼があり、仕事を選ぶ立場です。
すなわち、たとえ大企業であっても、
◆価格が安い
◆発注の仕方がいい加減(仕様書が不十分)
◆態度がでかく横柄
◆支払いがいい加減
だったりすれば仕事をするメリットがないので、受けなかったり価格を上げたりします。
そうすると、そういった殿様商売を続けている限り、競争力を失い、どんどん市場から取り残されていきます。
という自(外注先でも外注元でもあるうちの会社)戒を込めて。
ではでは。
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